どんなリフォーム会社を選ぶ?選ぶポイントは?

かかりつけの大工さんはいますか?

昔は、建てた大工さんが近くを通りかかったときに一言かけたり、現場終わりに夕方に少し寄って、修繕してくれたりしてくれたものです。わざわざリフォーム会社を探すこともなかったのです。専属で自宅のかかりつけの大工さんがいたのです。
今日ではリフォームという言葉を掲げ、マスメディアがはやし立て、まるで家を改装することが、流行であるかのように取り上げています。そして新規参入がふえ、人口減少に伴い新築需要が見込めなくなることを見越した住宅新築メーカーや不動産会社もリフォームに手を付け出したのです。最近まで水道設備工事や電気工事をしていたところが急に、リフォームの看板を掲げだしたところも見受けられます。そんなに簡単にリフォーム工事はできるものでしょうか?

リフォーム業者を探す時代

そもそもなぜリフォームをリフォーム会社に頼まなければいけない時代になってしまったかといえば、住宅メーカーは建ててから数年はお客様を担当者が訪問するのですが、その後はほったらかしというメーカーもありましたし、 時代の流れや不況で廃業してしまった工務店や親方が一人で経営していた大工さんが体調を崩し廃業という例も多数ありました。なにより、親身になって付き合ってくれるメーカーがいなかったり、小さなことでも対応してくれる昔の大工さんのような対応をしてくれなかったりするからではないでしょうか?

そしてリフォーム工事は新築工事より難しいといわれています。新築工事はお客様からの要望があれば、ある程度の無理な工事も工法等を選定すれば対応できますが、リフォームは既存の家があることが前提ですので建築全体を知らないと本当に安全で安心な工事はできないのです。リノベーションなどの間取り変更や増築などを伴う工事の場合は構造にかかわりますので、お客様の要望にこたえるために構造上の難題をクリアにし達成できるかはその会社の腕の見せ所となります。どうしてもはずせない壁や柱をどのようにデザイン的おしゃれに見せてクリアするかも対応力といえます。リフォームするときにどこの会社を選ぶかは、過去の物件を調べ、どんな工事をやったか、どのような資格があるかなども選ぶ基準になります。

リフォーム会社を選ぶポイント

1.建設業許可の有無

リフォームは建設業です。業者が建設業許可を取得していることを確認してください。500万円以下の工事ですと工事請負については、建設業許可は必要ありませんが、許可を取っているほうが安心できるでしょう。

建設業許可とは国土交通省のHPでは下記のように定義されています。

  建設工事を完成を請け負うことを営業するには、その工事が公共工事であるか民間工事であるかを問わず、建設業法第3条に基づき建設業の許可を受けなければなりません。  ただし、「軽微な建設工事」のみを請け負って営業する場合には必ずしも建設業の許可を受けなくてもよいこととされています。

※ここでいう「軽微な建設工事」とは次の建設工事をいいます。

  1. 建設工事一式工事について、工事1件の請負代金の額が1500万円未満の工事または延べ面積が150平米未満の木造工事
  2. 建築一式工事以外の建設工事については、工事1件の請負代金の額が500万円未満の工事 を意味し、「軽微な建設工事」とはそれ以外の工事はすべて建設業許可を取得を必用とするということです。

「木造」…建築基準法第2条第5号に定める主要構造部が木造であるもの 。
「住宅」…住宅、共同住宅及び店舗等との併用住宅で、延べ面積が2分の1以上

国土交通省 建設許可とは 

2.多くの工事事例がある。自分との相性を確認する。

どんなに親切でも自分のセンスと差異がありますと工事の納まりがどんなに美しくても満足のいくものとなりません。
それに加え、お客様の声等をみせてもらえば、仕上がりに満足がいっているか等もわかると思います。

過去のお客様との関係は良好か?

お客様と良好な関係がとれている会社であれば、竣工物件を見せてもらえる可能性もありますので、実際の物件を見せてもらうのも一つの手です。そのときにお施主様に施工業者の特徴を聞くのも一つの情報となります。

多くの施工事例があるということは、経験も豊富です。リフォームのノウハウや知識も多く持っていますので、さまざまな要求に対応できるとおもいます。

過去の事例を見ると、どんな工事が得意なのかもわかります。

  1. 設備や水回り関係を得意とする一般的に「リフォーム」と呼ばれる工事をしている会社
  2. 間取り変更や素材感を向上させ、新築の時とは違うように作り変える「リノベーション」を得意とする会社
  3. リノベーションの派生ですが「自然派」と呼ばれるシックハウス症候群や化学物質を未使用で改装する会社

どのように改装したいかでも選ぶポイントさまざまになりますので、家から近いことに越したことはありませんが工事事例で得意工事不得意工事を判断しましょう。

3.綿密に打ち合わせをしてくれ、明確に説明してくれる

リフォームをする側は素人です。見積書や口頭での説明、商品の型番だけではイメージわかないのは当然です。 単に「白」といっても「オフホワイト」や「黄色がかった白」、「青みのある白」、「灰色がかった白」など素人にはまったく見当もつかないともいます。

そこで図面を提出してくれたり、完成イメージを作成したり、一つ一つサンプルの提示やショールームでの説明等をしてくれる会社はとても親切ですし、完成したときに話の食い違いもなくなります。

工事途中で発生した変更内容もそのつど説明して、追加変更の費用もきめ細かに説明してもらいましょう。
業者の中には現場で出た不具合に対応するため変更をすることを現場の判断でしてしまい、出来上がったときにこんな工事聞いてないとなることもあるようです。 工事の範囲内で吸収できる追加もあると思いますが、追加があるのであれば、正直に伝えてくれ、追加見積もりを出してくる業者の方が誠実で後々トラブルになりません。

4.各種保険に入っている

基本的には工事に入る前に養生や近隣住宅へ配慮や説明をして、万全の体制をとるのですが、工事中に不測の事態で周辺住宅やお客様自身の住宅に被害が生じる場合もございます。

あってはならないことですが、マンション等で水回りの工事をした時に排水の接続部分から水漏れが発生し階下にご迷惑をかけたりすることもございます。

そんなときに建設業保険や瑕疵保険、賠償責任保険等に加入していますと安心です。こういった部分にも手を抜かずにやっている会社は信頼を置けます。

5.今後、数年以上、長く付き合える

工事を終了してから、すぐにリフォーム会社になくなってもらっては困ります。
リフォームは工事後に細かな調整も発生します。既存住宅に新しい設備を設置したのですから、多少の不具合は発生します。

工事後に御用聞きとまでは言いませんが、工事箇所の点検はもちろんのこと、自宅の他の場所のちょっとした点検もお願いしたいところです。
工事箇所で不具合が出た場合、無償で修理してもらえる瑕疵保険に加入している会社もあります。こういった小さな対応も安心できるポイントの一つになります。

価格だけで選ばないこと

リフォーム会社もお客様のために少しでも良いものを提供したいと思い、様々な職人さんが集まり工事に取り組んでおります。もちろん工事業者により得意不、不得意があるのも事実です。人生の買い物で決して安い買い物ではありませんので、慎重に業者を選び、自分自身と相性がよい会社を選び気持ちよく工事を迎え、完成まで至っていただきたいと思います。決して、価格だけでは選ばず、何かあればすぐに駆け付けてくれることが選ぶポイントです。